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2008年7月24日 (木)

一目惚れ!~始まり方のカッコイイ曲~(交響曲編)

音楽にも「一目惚れ」があります。
曲冒頭がカッコよければカッコよいほど、曲が進んでもなんだかずっとカッコイイ・・・happy01

人間は初対面の人と会ったとき、最初の数秒で「あ、こんな人だな・・・」と判断してるそうです。そう、第一印象でその人ととのその後の付き合い方も大きく違ってくるものです。
いったん「好き!」になってしまうと、どんなしぐさも素敵!可愛い!抱きしめたい!と思ってしまうのが惚れた男(女)のおバカなところ。
ならば気になる相手に「一目惚れ」させて、その後をうまくこっちのペースで進めてしまおう~、なんて恋の駆け引きに最大限の努力を惜しまないのが青春時代。少年達はそんな事ばかりに頭を使っているのであります。
ま、受験勉強ばかりしているよりも、よほど人生の勉強をしている健全な青少年の姿といえましょう。

作曲家も、この曲をどんな風に始めようか、どうやって聴き手の心をつかんでやろうか・・・と実に一生懸命悩み工夫をしているようです。
曲の冒頭部分だけを聴いて、そういった作曲家の心意気を味わうのも、また楽しい音楽の聴き方の一つかも。

「音楽に一目惚れする瞬間・・・カッコイイ始まり方」

クラシック音楽の長い長い歴史の中で、数えきれないくらい多くの人々の胸に、熱い恋心の炎を灯したその瞬間・・・。
思いつくカッコイイ始まり方、印象的な始まり方の曲を、ほんと~に思いつくままに挙げていきます。

《交響曲編》

◆モーツアルト交響曲第40番
 一瞬ヴィオラが不安げな和音を刻んだかと思うと登場する、あの有名な旋律。「疾走する悲しみ」なんて表現した人もいましたね。クラシック音楽を「私ぜんぜん知らなーい」と言ってる女の子も「これ知ってるよ。あ、これモーツアルト?」と言うくらい、誰の印象にも残る永遠不滅のメロディなのです。

◆ベートーヴェン交響曲第5番
幼稚園児でも知ってる「ジャジャジャジャーン」。こんな単純なリズムをオーケストラでやることによって、あれだけインパクトのある瞬間を作り出したのですから、ベートーヴェンってホントにすごいですねえー。聴き進めば、その単純な音形のモチーフだけであたかも巨大な建造物を築きあげたかのような全貌が見えてきて、驚きはさらに大きく・・・

◆メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」
なんという躍動感に溢れた爽やかな音楽でしょう!晴れ渡った青い空を駆け抜けていくようなウキウキしたメロディは、一度聴いたら決して忘れません。

◆ブラームス交響曲第1番
ティンパニの連打とオーケストラ分厚い和音で始まるこの曲もかなりインパクトありです。その昔吉本新喜劇で、衝撃的事実が発覚した瞬間にこの部分が響き渡るというギャグがありました。実はミホちゃんには好きな人がいた!でこの曲。ブラームスは笑ったろうか泣いたろうか・・・

◆ブラームス交響曲第4番
この深いため息のようなメロディは、まさにこれから始まるこの曲全体のイメージを支配していまする。秋の落日に何を想うのか・・・ま、人それぞれでしょうが・・・

◆ドヴォルザーク交響曲第5番
あくまで冒頭部分だけにこだわったら、ドヴォルザークの交響曲の中でもこれはとっても魅力的な始まり方です。2本のクラリネットで奏される可愛らしいメロディ。もう一度フルートに引き継がれて、少しワクワクしながら徐々に盛りあがって、ああどんな素敵な盛り上がりなっていくんだろうと思っていると・・・。はい、幸せな45秒でした。

◆マーラー交響曲第2番「復活」
わっ、なんすか!! このサスペンス恐怖ドラマのような、怪獣出現のような物々しさは!慣れてくるとちょっと「狙いすぎ」な感じのぬぐえない冒頭ですが、なにしろ初めて耳にしたときの衝撃はかなりのもんだと思います。しかし、第一楽章の再現部でこの冒頭が戻ってきたときの方が、衝撃はもっとでかいかな。やはり音楽は全体を聴くもんですね。

◆マーラー交響曲第3番
ホルン8本のユニゾンで始まります。私には大きな岩山が大自然の中で何かを語ってるような感じがします。マーラーがこの第一楽章に当初つけていた表題は「夏は来たりぬ」。今は亡き作曲家の柴田南雄先生は「グスタフ・マーラー」という著書の中で、この冒頭の旋律について何ページにもわたって分析を行っていました。音楽の専門家にもかなり興味深い部分なんでしょうね。。。

◆マーラー交響曲第4番
いきなり鈴です。シャン、シャン、シャン、シャン・・・・耳を澄ますとフルートも一緒です。よくもまあこんな始まり方を思いついたものです。この曲は天上の生活のイメージを現わしてとく言われます。終楽章の歌などまったくその通りの歌詞になってます。ただマーラーの音楽の面白いところは、地上に生きる人間の心の中にある、ぽっかりと口を開けてる地獄を同時に描いてるところです。

◆マーラー交響曲第5番
すいません。マーラーばっかりで。しかし、このいきなりのトランペットソロは、聴く方もそしてもちろん吹く方も、相当な緊張を強いられますね。これほど安定した音程と響きとダイナミックな音量を作り出すテクニックを試されるような瞬間は、他にないのでは?プロの奏者にぜひそのあたりのことを訊いてみたいです。コンサートホールで実演に接するときは、曲が始まるまでずっとトランペットの首席奏者の行動を眼で追い、ついつい心中を勝手に察して、一緒に手に汗握っている自分がいるのです。(^-^;

◆プロコフィエフ交響曲第3番
緊急事態発生!! まさにそんな感じの緊迫感と残忍なイメージのこもった始まり方です。オペラ「炎の天使」(これまた衝撃的なタイトル!)の素材を使って交響曲に作り上げたんだそうです。この先、この曲どうなっていくんだろー。そんな気にさせられちゃいますね。

◆シベリウス交響曲第2番
フィンランドには一度も行ったことありませんけど、私のフィンランドのイメージは、まずこの曲の冒頭の部分ででき上がりました。世の中にもそんな人は多いのではないかな?弦が刻む「ドドドドドドレレレミミミ」という単純なメロディ。そしてオーボエのソロ。受けるホルン・・・フィンランドの凍てつく広大な大地に、春の訪れとともに命が芽生えたのような・・・そんなドキュメンタリー映像を勝手に作り上げちゃってます。

◆ショスタコーヴィチ交響曲第4番
実に心地よくない緊迫感に満ちた響きで始まります。無理やり力ずくで押しつけてくるような圧迫感のあるギクシャクした行進曲。思わず肩にも力が入ります。肩こりしそうです。でも、こういうショスタコーヴィチらしいところがたまらなく面白いです。

◆ショスタコーヴィチ交響曲第15番
チーン、チーン・・・という小さな鐘に続いて登場する操り人形のようなフルートソロ。ああ、不思議な音楽ですねえ~。どこか遠くの記憶の奥底に引き戻されていくような、そんな感じがするとても印象的な冒頭です。休日に近所散歩していて近くを自転車が通りかかったときベルが「チーン・・・」と鳴った瞬間、頭の中ではフルートソロが始まってしまうという、まことに困った思考回路が私の中にできあがっております。

交響曲編は今回はこの辺で・・・
またいつか、管弦楽編か協奏曲編を書きたいと思います。

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受信: 2008年7月24日 (木) 23時03分

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